

防火設備はクリーンルームの重要な部分です。その重要性は、プロセス設備や建設プロジェクトの費用が高いだけでなく、クリーンルームが比較的閉鎖的な建物であり、中には窓のない作業場もあるためです。クリーンルーム内の通路は狭く曲がりくねっており、人員の避難や火災の誘導が困難です。人命と財産の安全を確保するため、「予防第一、予防と火災の融合」という防火方針を設計に取り入れるべきです。クリーンルームの設計において効果的な防火対策を講じるだけでなく、必要な消火設備も設置する必要があります。クリーンルームの生産特性は次のとおりです。
(1)精密機器・計測機器が多数存在し、可燃性、爆発性、腐食性、毒性のあるガスや液体が多種多様です。生産部品の火災危険性は、C類(酸化拡散、フォトリソグラフィー、イオン注入、印刷・包装など)に分類されるものもあれば、A類(単結晶引き上げ、エピタキシー、化学蒸着など)に分類されるものもあります。
(2)クリーンルームは気密性が高く、火災が発生した場合、人員の避難や消火が困難となる。
(3)クリーンルームの建設コストは高く、設備や機器も高価です。ひとたび火災が発生した場合、経済的損失は甚大なものとなります。
上記の特性を踏まえ、クリーンルームには防火対策が極めて高く求められます。防火・給水システムに加え、固定式消火装置も設置する必要があり、特にクリーンルーム内の貴重な機器や器具については、慎重に選定する必要があります。
投稿日時: 2024年4月11日